こんにちは。ひまわり(@hattatsusurvive)です。
最近、テレビ番組でも、発達障害を取り上げられているのを目にする機会が増えてきました。
そんな番組のひとつ、あさイチ「見過ごされてきた大人の発達障害」を視聴しましたので、レビューしていきます。
2021年2月24日 あさイチ「見過ごされてきた大人の発達障害」まとめ
まずは、番組のおおよその内容を振り返っていきます。
ゲストは落語家で、ADHDとLDの当事者、柳家花緑さん。
パートナーに発達障害があるのでは?と思う人たち
最初のトピックは、パートナーに発達障害があるのでは?と思う人たち。
同じ思いをもつ人たちの会の様子や、インタビューが収録されていました。
「会話がかみ合わない」「気持ちを察してもらえない」「こだわりが強く融通がきかない」
そんなパートナーの特性から、発達障害を疑われるケース。
それでも、パートナーが診断を受けているケースは多くはありません。
パートナーの特性に苦労する人がいる一方で、発達障害の診断を受けて関係を改善させていった夫婦の例の紹介も。
夫が自分の特性を理解するためにルールブック(取説)を作成し、妻が特性に配慮した体験が語られました。
発達障害ではなく、認知症を疑うケース
次のトピックでは、発達障害と認知症との関連も指摘されました。
認知症と疑われる場合でも、「忘れっぽい」発達特性があらわれていただけ、というケースも。
中高年の発達障害と認知症の違いは以下の通り。
発達障害「子どものころからある特性」「進行しない」
コロナ禍で仕事の悩みも 大人の発達障害
最後に、コロナ禍で仕事について悩む発達障害のある人についても触れられていました。
ある就労移行支援事業所では、新型コロナ以降、相談ケースが3倍に。
一方で、特性を活かし、職場で活躍する発達障害のある人の紹介もされていました。
発達障害当事者が番組を見た感想
番組全体は上記の通り。
では、視聴した、ひまわりの感想も述べていきます。
発達障害の理解が広まるのは良いこと
前提として、ひまわりは、発達障害はまだまだ世の中で認知されていないと感じています。
そうした中、視聴率の高い「あさイチ」で発達障害が取り上げられるのは良いことではないでしょうか。
特に、発達障害と認知症との関連などは、ひまわりにも新しい気づきがありました。
医療関係の方にも是非知っていただきたいと思った内容です。
違和感
一方で、発達障害当事者としては、強い違和感が残ったのも事実です。
発達障害当事者だけに問題があるのか
違和感があったのは、最初のトピック。
パートナーに発達障害があるのでは?と思う人たちの箇所です。
たしかに、発達障害のある人は、特性として、コミュニケーションが独特なところがあると思います。
けれど一方で、発達障害のある人だけに問題があるように扱われるのはどうか、といった疑問も浮かびました。
コミュニケーションは、もちろん、一人で完結するわけではありません。
相互のやりとりで成立するのが、コミュニケーション。
コミュニケーションに問題が生じた場合、一人ではなく、複数人の問題となるのではないでしょうか。
今回は、なぜ、発達障害のある人にだけ問題があるように受け取られかねない内容になってしまったのでしょう。
インタビューだから、仕方のない部分もあるのでしょうが、もう少し配慮が欲しかったところです。
当事者側からするとショッキングな表現も
関係を改善させていった夫婦の例の紹介では、ひまわりがショッキングだと感じられた表現もありました。
妻の表現として、「そうか、違うだけだったんだ」「心がないわけじゃないんだ」という言葉が使われました。
妻が夫と共に出演しているシーンです。
この表現では、まるで、妻がそれまで夫の「心」が「ない」と感じていたかのようです。
私がこの夫の立場であったなら、そんな表現は傷つきます。
もしかしたら、長いインタビューを切り取っただけなのかもしれません。
しかし、そうだとしても、切り取り方に問題はなかったのでしょうか。
発達障害をテレビ番組で取り上げるのは難しい?
先述のように、ひまわりは、基本的には良い番組だったと感じました。
それでも、小さなひっかかりを感じてしまった、今回。
発達障害当事者にも、その周囲の人にも配慮した、今後の番組作りに期待します。
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